01 / STORY
好きになるほど、
わからなくなる。
ログインしたら、初対面の彼らが自分を知っていた。
「おかえり。」いつものように入ったVRChatで、
知らない声が、当たり前みたいに君を迎える。
見覚えのない5人。けれど彼らは、
君と過ごした昨日の話をする。
一緒に笑ったこと。次に会う約束。
どれも、君には覚えがない。
戸惑いながらも、会話は続いていく。
くだらない冗談に笑って、ふたりきりで話して。
気づけば、明日も会いたい人ができていた。
それでも、ときどき気になってしまう。
彼が懐かしそうに話す「君」は、
本当に、自分のことなのだろうか。
初めての恋。
彼にとっては、何度目だろう。


